ダービーの枠順が発表されました。1枠2頭はもとより有力馬といえる馬ですし外せないところ。リアルスティールとドゥラメンテは過去10年で勝ちのない7枠に入りましたが、さらに遡れば28頭立ての7枠24番から勝ったラッキールーラなんてのもいますし特に心配はしていません。圧倒的力の前にはジンクスなど無力。ぜひ打ち破ってほしいところ。
というわけでPOG新シーズン開幕直前スペシャル。今日は「父ステイゴールド×母父メジロマックイーン」をお送りします。数少ない配合例からドリームジャーニー、フェイトフルウォー、オルフェーヴル、ゴールドシップなどを輩出し一躍黄金配合と呼ばれることとなりました。2012年はオルフェーヴル4歳にゴールドシップ3歳。まさに注目が最高潮に達していた時期に配合された世代なだけあって、母父マックの2歳馬が28頭いてそのうち10頭が父ステゴという偏りっぷりです。せっかくなので全て紹介していきましょう。

オリエンタルアートの2013(牝 鹿毛)
馬主―GⅠレーシング 厩舎―池江泰寿(栗東) 馬名―エストソルシエール
主な兄姉―オルフェーヴル(三冠)・ドリームジャーニー(有馬記念・宝塚記念・朝日杯FS)
やはりまずはステゴ×マックの総本山とも言うべきこの配合。5頭目の配合となりますが牝馬は初です。募集先が社台系クラブの中では二線級と言わざるを得ないGⅠレーシングなのが少し不安ですが、まあたまには大物を送り込んでくれるはず、と前向きに捉えましょう。それにしても現時点で馬体重490㎏って・・・どの兄よりも大きいんですが・・・。

ディアジーナの2013(牡 芦毛)
馬主―シルクレーシング 厩舎―須貝尚介(栗東) 馬名―アレイオブサン
主な兄姉―ステラグランデ(未勝利)
母はクイーンC・フローラSと重賞2勝。兄は今月16日にやっとデビューにこぎつけたという馬なので未勝利も致し方なし。この馬はまだまだ成長途上ですが秋デビューを目標に進めているとのこと。4代母がオークス馬シャダイターキンで近親にレッツゴーターキンなどがいるという社台に古くから根付く牝系です。

タイムフェアレディの2013(牡 黒鹿毛)
馬主―落合幸弘 厩舎―手塚貴久(美浦) 馬名―アタンドリール
主な兄姉―ピグマリオン(中央3勝)・プリティカポレイ(中央3勝)
母はフラワーCの勝ち馬。母系はアストニシメントまで遡ることができる日本の土着牝系です。上は半分くらいは中央で勝ち上がっているのでまあ悪くない成績と言えるのではないでしょうか。馬体も450㎏台なら十分でしょう。ちなみにこの馬の誕生日である2月5日は父ステイゴールドの命日でもあります。

ヤマニンメルベイユの2013(牡 栗毛)
馬主―土井肇 厩舎―不明 馬名―ヤマニンリュウセイ
主な兄姉―ヤマニンマルキーザ(中央3勝)
母は重賞2勝、叔父にヤマニンキングリーがいる良血馬。 ステゴ×マックなのはそうですが、この馬はそれ以上にサンデーサイレンスの2×3というのが一際目を惹きます。ようやるわ。アウトブリードの馬どうしの配合で強いインブリードを作るという手法はかのマルセル・ブサック的な手法とも言えます。血統マニアとしても注目の一頭。

ヒカルカリーナの2013(牡 鹿毛)
馬主―名古屋競馬 厩舎―木原一良(栗東)  馬名―メイケイレジェンド
主な兄姉―フーラブライド(中山牝馬S・愛知杯)・エーティータラント(中央4勝)
この母はなかなか仔出し がよく、この他にも中央・地方で計4勝のヒカルハナミチがおり、現3歳のエーティーロゼッタも中央で勝ち上がっています。ステイヤーっぽい体型ということで、有馬ルールのPOGならばより狙いかと。

ビジネスロマンの2013(牡 黒鹿毛)
馬主―不明 厩舎―不明 馬名―不明
主な兄姉―ダイビングキャッチ(中央2勝)・ホクトマックイーン(地方3勝)
この馬の配合もなかなか面白い。父・母父にとどまらず母母父・母母母父父に至るまでゴールドシップと同じというかなりのシンクロ率を誇ります。 母系は日本古来の牝系(ここもゴールドシップと被る)の一つであるヘレンサーフ系。

レインボーフェローの2013(牝 鹿毛)
馬主―東京サラブレッドクラブ 厩舎―二ノ宮敬宇(美浦) 馬名―レッドイリス
主な兄姉―エリモレインボー(中央1勝)・テイエムナデューラ(中央1勝)
 ノーザンテーストのクロスがあるということでオルフェーヴルに似た配合と言えます。小柄に気性難とステイゴールドの宿命ともいえる欠点を抱えていますが体の作りは良い。馬体重はここ1か月で20㎏近く増えています。それでも420㎏弱ですが・・・。

メジロシャープの2013(牝 芦毛)
馬主―ウイン 厩舎―五十嵐忠男(栗東) 馬名―ウインイストワール
主な兄姉―モモイロパンチ(地方2勝)・メジロダッチェス(未勝利)
これはビューチフルドリーマーの牝系の出。 曾祖母メジロマシュウは当時のメジロ軍団の基幹牝馬の一頭でした。是非とも頑張ってほしい血統ではあるのですが、メジロシャープの仔は非常に小さい馬が多く、この馬も現時点でやっと400㎏を超えてきたという小柄にもほどがある状態。少し厳しいか。

ローリエの2013(牡 黒鹿毛)
馬主―首藤徳 厩舎―不明 馬名―不明
主な兄姉―ラブイズブーシェ(函館記念)・ハリーアップ(中央4勝)
母の血統を見るとモガミにボールドリックにムーティエと気性の悪そうな血のオンパレード。母はやはり仔出しにムラがありますが、重賞馬を出せるポテンシャルはあります。これも両親ともに小柄ということで体格が不安材料でしょうか。

ミツワオーロラの2013(牝 黒鹿毛)
馬主―嶋田賢 厩舎―不明 馬名―シアヌークビル
主な兄姉―初仔
ある意味もっとも注目はこの馬。なにしろ母ミツワオーロラは、生産者がステゴ×マックの配合をするために乗馬となっていたのを買い戻してきたという経緯があります。タイムフェアレディと同じアストニシメントの牝系で四代母はオークス馬チトセホープ。こう見ると在来牝系の出身が多いな・・・。

 以上、全10頭です。最終日となる明日は「エアグルーヴの牝系子孫」を紹介していきます。見てください!