ダービーは前売りが始まりました。今回の大口はリアルスティールにとんでもない額が入ったようです。まあ前々日のオッズは乱高下を楽しむもの程度の意味しかないので生暖かく見守りましょう。
さて、POG新シーズン開幕スペシャルは今日で最終回となります。 テーマは「エアグルーヴ牝系」。2年前に亡くなった稀代の名牝エアグルーヴ。競走馬として、また繁殖牝馬として超一流の存在でありました。競走・繁殖それぞれ単独で、両方とも歴史に残るレベルの実績を挙げた馬となると他にそうそういるものではありません。そんなエアグルーヴの最後の仔が今年2歳を迎えます。それと共に彼女の孫・曾孫なども取り上げていきましょう。

ソニックグルーヴの2013(牡 鹿毛) 父キングカメハメハ
馬主―寺田千代乃 厩舎―藤原英昭(栗東) 馬名―不明
主な兄姉―アドマイヤキンカク(中央2勝)・サトノユリア(中央1勝)
サムライハートとザサンデーフサイチの間の仔で未出走のまま繁殖入りしたソニックグルーヴ。 ここまでの産駒は期待外れが続いていますが、この牝系と相性のいいらしいキンカメとの配合で、果たしてどうなるか。ちなみに母父はフレンチデピュティ。

ポルトフィーノの2013(牡 鹿毛) 父ディープインパクト
馬主―サンデーレーシング 厩舎―高野友和(栗東) 馬名―ポルトフォイユ
主な兄姉―ポルトドートウィユ(中央2勝)
言わずもがな、明日ダービーに出走するポルトドートウィユの全弟。6月28日(宝塚記念当日)の阪神芝1800mの新馬戦で武豊騎乗でデビュー予定とのこと。父・母にとどまらず母父・母母に至るまで豊のお手馬だったことを考えれば当然とも言えますが、いかんせんその当然もなかなか望めない時勢にこれを実現させてくれたのは嬉しいところ。

スペシャルグルーヴの2013(牝 栗毛) 父キングカメハメハ
馬主―池谷誠一 厩舎―萩原清(美浦) 馬名―フェイズベロシティ
主な兄姉―ドリームチェイサー(中央1勝)
前述のソニックグルーヴにスペシャルウィークを付けて出たスペシャルグルーヴの2番仔。兄(父ハービンジャー)は一応POG期間内に1000万以上稼いでいるので、父キンカメに代わった本馬も下位指名としてならそれなりに期待できそう。 

ルミナスグルーヴの2013(牡 鹿毛) 父ハービンジャー
馬主―キャロットファーム 厩舎―西村真幸(栗東) 馬名―グルーヴィタイム 
主な兄姉―初仔
ルミナスグルーヴはスペシャルグルーヴの半妹(父アグネスタキオン)。競走馬としては1戦未勝利(3着)で繁殖に上がり、これが初仔となります。 母父アグネスタキオンはダイワスカーレットを筆頭に今一つと言わざるを得ない成績ですが、ハービンジャーとの相性はそれほど悪くないのでは、と踏んでいます。

エアグルーヴの2013(牡 黒鹿毛) 父キングカメハメハ
馬主―山本英俊 厩舎―角居勝彦(栗東) 馬名―不明
主な兄姉―アドマイヤグルーヴ(エリザベス女王杯連覇)・ルーラーシップ(クイーンエリザベス2世C)
そして主役の登場。この馬は出産時のショックのための内臓破裂により亡くなったエアグルーヴが、文字通り命に代えて送り出してくれたという馬です。デイリーのPOG虎の巻で見て、個人的にはとても美しいシルエットだと感じました。POG向きの馬ではないでしょうが、是非見守っていきたいものです。

今年はこれで全部です、来年はグルヴェイグの初仔(父キンカメ母父ディープ母母グルーヴという超良血馬)やポルトフィーノの長女などが2歳を迎えます。 エアグルーヴの血が受け継がれ、また大輪の花を咲かせる時を楽しみに待ちましょう。まずは明日のダービー、ドゥラメンテとポルトドートウィユには頑張ってほしいものです。
これで、POG新シーズン開幕直前スペシャルを終了させていただきます。少しでも皆さんの参考になっていれば幸いです。それでは失礼。